ドラマ『精霊の守り人』第4回:決戦のとき【原作比較とネタバレ感想】

『精霊の守り人』第4回:決戦のとき

上橋菜穂子さんの精霊の守り人のドラマの第4話が4月9日に放送されました。

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終わってしまったシーズン1

楽しい時間はすぐに過ぎ去ってしまうもので、遂にシーズン1が終わってしまいましたね。全体的な印象としてはあの壮大な世界をよく4時間という制約のなかでまとめあげたなという驚きが先に来ている感じ。

あとで触れますが、驚きのシーズン1のラストシーンでしたね。あのラストシーンから9ヶ月もお預けを喰らうなんて殺生な…と肩を落としまくっております笑。

続きは気になるものの、今回も感想や原作との相違点、そして来年のシーズン2の情報などについて感じたことを書いていけたらと思う。 

※【ネタバレあり】なので未視聴・未読の方はご注意を!

■シーズン2はコチラ

ドラマ『精霊の守り人Ⅱ 悲しき破壊神』原作小説との違いはあるのか?事前情報とキャスト&ストーリーとネタバレ感想!

■前回のドラマ感想【ネタバレ感想】

ドラマ『精霊の守り人』第3回:冬ごもりの誓い【原作比較とネタバレ感想】

■小説の感想はコチラ 【ネタバレなし】

上橋菜穂子『精霊の守り人』のドラマ化放送日が近くて嬉しいので読んでない人にオススメしてみる!!

 

トロガイとシュガの再開

トロガイが狩人につれられて王宮にやって来ました。原作ではようやくここで出会うはずのトロガイとシュガのシーンだが、ドラマではすでに出会っているので、話がスムーズに展開していましたね。ドラマではトロガイとシュガを先に出会わせて会話をさせることで、原作を読んでない人たちに自然と世界観の説明する目的があったのだと思いますが、他にもクライマックスのスピード感を損なわない効果もあるのかもしれません。

でも結局何故シュガが閉じ込められていたのか、イマイチよくわかりませんでしたね笑。

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狩人と合流せずにバルサ一人で水源へ

原作では狩人たちと協力しつつラルンガと闘っていたイメージがありましたが、ドラマでは基本的にバルサ一人で全てをこなしていた。敵対していた狩人たちと共闘するシーンが結構好きだったのですが、割とシンプルに割愛。さらに精霊の卵を空に投げるというタンダの見せ場もバルサが奪ってましたね笑。でもドラマではバルサが主人公で活躍した方がわかりやすいし、視聴者目線でも楽しめるのかもしれません!

でも相変わらず東出さんのタンダ、優しそうで本当にイメージ通りでした。もしかしたら登場人物の中で一番イメージ通りかもしれない!

帝が過剰演出で辟易

帝がサグムの治療でクルクルまわりながら何かをしている・・・。クルミ割り人形のようにクルクルクルクル。でも結局サグム皇太子は亡くなってしまう。いや、もうなんというか・・・藤原竜也の帝役って、自己主張強いなぁ。

何とも全体的に自己主張の強さが悪目立ちしている気がして困る。あと、勝手なイメージだが穢れを嫌う帝の衣装は白一色に統一してほしかった。完全なイメージだが。

驚くべきラスト

今回何よりも驚いたのは何といってもバルサがログサムに短刀を投げたラストシーンですよね!

「ん?そもそもログサムが生きているの?」

「ああ!?バルサ、何、ここで殺る気?」

「え~待って待ってダメダメ!あああああ!」

と盛り上がっていたら、ダン!!っと終わってシーズン2へ!そんな(いい意味で)拷問のような引きで9か月の待ちですね笑。

原作とのあまりの変わり様 に驚きました。この変更点については作者の上橋先生からのメッセージがあるので後述しますね。いやぁ、汗かいた!シーズン2が楽しみだー

シーズン2の新キャスト

そんな来年放送のシーズン2の新キャストも発表になりましたね!

素晴らしいキャストで今からワクワクしてしまいますが、その中でも注目はこの5人!!

イーハン役… ディーン・フジオカ

トリーシア役… 壇蜜(だんみつ)

チャグム役… 板垣瑞生(いたがき みずき)

シハナ役… 真木よう子(まき ようこ)

ヒュウゴ役… 鈴木亮平(すずき りょうへい)

ディーン・フジオカさんと壇蜜さんが互いに惹かれあう役なんてNHKもどうしてなかなか艶っぽいキャスティングをしますよね笑。一番のポイントとしてはチャグム役の板垣瑞生さん。宮部みゆき先生の原作映画『ソロモンの偽証』で主要人物「神原和彦」を演じた俳優さんですね。何となく幼少期チャグムの小林君に雰囲気が似ている。なんかいいかもしれない!

あとは、とにかくクールで出来る女代表のシハナを演じる真木よう子さん。真木さんはクールで冷たくてシリアスな役が本当によく似合いますよね!本当にイメージぴったりです。僕も頭の中では真木よう子さんか、満島ひかりさんがシハナ役にぴったりだと思っていたので非常にうれしい!

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そして最後にヒュウゴ役の鈴木亮平さん。物語の重大な部分を背負っている役ですね。外伝の『炎路を行く者』の主人公でもあるヒュウゴは隠れファンも多いと聞く。映画『変態仮面』を全力でこなしていた鈴木亮平さんがどのようなシリアス演技を見せてくれるのか、期待大ですね。

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次回の放送予定

第4回の再放送の日程は、

総合2016年4月16日(土)午前0時10分から1時8分[15日(金)深夜]

 

次回シーズン2の正確な放送日はまだ未定ですが2017年1月に放送が決定しているようです・・・なっ長い・・・。そんな遥か先に感じるシーズン2ですが、公式ホームページでシーズン2のあらすじがのっていました。

お尋ね者となった女用心棒バルサと新ヨゴ国の皇太子となったチャグム。
別れ別れとなったふたりの冒険が、再び始まる!
再会する日は来るのか…!?
世界中で愛される「精霊の守り人」シリーズ。
シーズン2は『神の守り人〈来訪編・帰還編〉』『蒼路の旅人』『天と地の守り人〈第1部〉』を元に、国境を超えた壮大なドラマが展開します!

え?お尋ね者になったの?バルサ。

衝撃的ですが、ここも原作との違いがありそうですね。不思議なのだが、原作ファンとしては物語があまりいじられない方が嬉しいと感じていたはずなのに、精霊の守り人については、全体的なクオリティが高いので変更点があっても少し別バージョンの物語が見れているようで幸せな気分にさせてもらえるところがあります。シーズン2では基本的にロタ王国方面で物語が進みそうですね。

上橋菜穂子先生からのメッセージ

最後になるが、原作者の上橋菜穂子さんが公式ホームページにてシーズン1のラストを終えてメッセージをくださっています。作品にたいしての愛情がとても深い方だなぁと、改めて感じてしまいました。その中から気になった部分を読んでいきましょう。

始めにシーズン1でバルサがログサムを暗殺しようとするラストシーンがドラマで追加されていることについて。

いきなり展開される驚愕のラストシーンに、「え? バルサ、なんてことするの!?」と、びっくり仰天した方、たくさんおられるのではないでしょうか。それどころか、原作読者は、「なにこれ? バルサはこんな人じゃないよ!!」「ログサム生きてるじゃん!? じゃあ、『闇の守り人』やらないわけ?」と怒っているかもしれませんね。

たしかに驚きました笑。

でもその驚きも想定内のようです。その証拠に『闇の守り人』はしっかりとやるそうです。ただ、順番を入れ替えて作ることがバルサの内面を描く為にどうしても必要との判断のようですね。

 シーズン2で『闇の守り人』をやってしまったら、そこでバルサのクライマックス――心の結末――が来てしまい、それ以降はずっと、バルサはチャグムに関わる脇役状態になってしまうからです。

『闇の守り人』は、「守り人シリーズ」愛読者にとって、とてもとても大切な物語ですから、しっかり描いていただきたい。でも、いったいどうすれば、『闇の守り人』――バルサの心のクライマックス――を最後のシーズンにもっていけるのか。

まずは、そのことを解決しないかぎり、このドラマはスタートできなかったのです。ですから、私は2年前、ドラマ制作者のみなさんと、じっくりそのことを話しあい、みんなで、ひとつの解決案をみいだしたのでした。

なるほど『闇の守り人』は上橋菜穂子さんにとって、バルサの卒業式のようにとらえられてるようですね。それであればあえてシーズン3に持ってくるという意図も心から納得できます。ドラマではチャグムの成長と共にバルサの成長も描こうとしているんですね!!

シーズン2では、『神の守り人』でバルサのその後を描きつつロタ王国の内部事情を伝えながら、そこに『蒼路の旅人』と『天と地の守り人』<ロタ王国編>を平行して組み合わせ、タルシュ帝国の脅威に立ち向かわざるを得なくなるチャグムの姿を描いていく。

そして、シーズン3で、『闇の守り人』を『天と地の守り人』に織り込みながら描くことで、バルサとチャグム、それぞれのクライマックスが絡み合っていく――そういう全体の構想ができあがったのです。

物語のクライマックスに向けてそれぞれの最高潮の時を持ってくることで最高のシーズン3になりそうな予感がヒシヒシと感じられます

さらに、小説家として、『小説』と『ドラマ・アニメ』の関係性についても語られています。正直、読んでいてなるほどなと深く納得してしまいました。

ドラマと小説は、「見せ方」が違います。「出来ること」も、違います。原作を忠実になぞっただけでは、ドラマには命が宿りません。原作が親なら、アニメやドラマは、その子ども。原作のクローンではない、それぞれの個性をもってこの世に生まれでた、新たな命です。

シーズン1の最終回、ラストシーンでバルサが投げた短刀は、私には、へその緒を断ち切る刃に思えました。我が子がこの世に生まれ出て、へその緒を断ち切り、元気よく産声をあげた、その声を聴いたような気がしたのです。

ドラマのラストシーンはとても驚きましたが、バルサが投げた短刀で物語のへその緒が断ち切られて新しい我が子が生まれたように感じるなんて、本当に素晴らしい表現ですよね。ちょっと感動しちゃいました。濡れる、涙で濡れる。

長くなりましたが、今回はここまで!新しい情報などが入ったらちょこちょこ追記していきますが、基本的にはまた来年に、第5話なのか、シーズン2の第1話と呼ぶのかはわかりませんが、ドラマの続きが始まるころまで待ちましょう!ではでは!

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