2016-2017のチャンピオンズリーグも残すは決勝のユベントス対レアル・マドリードのみとなった。
準決勝プレイバック
ユベントスはモナコを2試合合計4-1で下して2年ぶりの決勝進出。
経験の差を考えると結果に驚きはないが、ダニエウ・アウヴェスの活躍には驚いている。
一方のレアルはアトレティコとのマドリードダービーを2試合合計4-2で下し、2年連続での決勝進出を果たした。
2試合目後がないアトレティコが序盤で2-0にしてからギアを落としたのが残念でならない。せめて30分あの勢いを続けていればレアルを飲み込めただろうに‥。
決勝は6/3(土)27:45(日本時間で6/4(日)3:45)。1995-96シーズン以来21年ぶりの優勝を狙うユベントスと、前人未到の二連覇を狙うレアル・マドリード。果たしてどのような結果が待っているだろうか?
今回は過去のユベントスとレアルの対戦を振り返りながら、注目選手、結果予想(希望)をしてみたい。
ユベントスとレアル・マドリードの対戦歴史
1997-1998 チャンピオンズリーグ決勝
●ユベントス 0-1 ◯レアル・マドリード
ユベントスとレアル・マドリードで一番古い記憶なのが、1997-1998チャンピオンズリーグ決勝(それ以前もあるが、当時は見る機会がなかった)。試合はレアルがミヤトビッチのゴールを守りきり1-0で勝利し、7度目の欧州制覇を果たす。
当時ユベントスの司令塔は、現レアル・マドリード指揮官のジネディーヌ・ジダン。この試合で目立った活躍のできなかったジダンが、その一ヶ月後に自国開催のワールドカップ決勝で2ゴールだからサッカーって面白い(ジダンはユベントスとレアルでそれぞれ5シーズンプレー)。
2002-2003 チャンピオンズリーグ準決勝
1戦目:◯レアル・マドリード 2-1 ●ユベントス
2戦目:◯ユベントス 3-1 ●レアル・マドリード
もう14年も前になるのか。。。
ジダンはレアルの選手で、その他にもフィーゴやロナウド(ブラジル)が在籍していたこともあり、“銀河系軍団”なんて言われるようになった。
しかし、この準決勝はユベントスが勝利する。初戦を1-2で落としてホームで迎え撃ったユベントスは、前半に看板2トップのダビド・トレゼゲとアレッサンドロ・デル・ピエロがそれぞれゴールを決め、後半には翌年にバロンドールを獲得するパベル・ネドベドも決め、レアルの反撃を1失点に抑えたユベントスが3-1で勝利し、2試合合計4-3で決勝進出を果たす。
印象的だったのはこの試合でイエローカードを受け、決勝は累積警告で試合に出ることができなくなったネドベド。
ほぼ勝敗が決したあとの軽率なファールだったことが悔やまれる。結局決勝はミランにPK負けした。『ネドベドがいれば・・・』と、誰もが思ったことだろう。
2004-2005 チャンピオンズリーグ 決勝トーナメント1回戦
1戦目:◯レアル・マドリード 1-0 ●ユベントス
2戦目:◯ユベントス 1-0(延長1-0) ●レアル・マドリード
2シーズンぶりの対戦は決勝トーナメント1回戦。ベッカムを獲得して華やかさアップのレアルだが、既にジダンやフィーゴのピークは過ぎていた。
共にホームを1-0で勝利し、延長線でサラジェタがゴールを決めてユベントスのベスト8進出が決まった。この時に見せたカペッロの喜びようはなかなかレア。トレゼゲのオーバヘッドをアシストしたのは若き頃のイブラヒモビッチ。
2008-2009 チャンピオンズリーグ・グループステージ
1戦目:◯ユベントス 2-1 ●レアル・マドリード
2戦目:●レアル・マドリード 0-2 ◯ユベントス
カルチョ・スキャンダルの影響で2部落ちしたユベントスにとっては久々のチャンピオンズリーグ。その復帰シーズンにレアルとグループステージで対戦となったが、戦力差を考えるとレアルが圧倒的有利。しかし、結果はユベントスがホーム2-1、アウェイを2-0と連勝で終わる。
2試合ともゴールを決めたデル・ピエーロのゴールがただただ美しかった。
2013-2014 チャンピオンズリーグ・グループステージ
1戦目:◯レアル・マドリード 2-1 ●ユベントス
2戦目:△ユベントス 1-1 △レアル・マドリード
2013-14シーズンとなると今とそこまで戦力は変わらない。レアルは今も活躍するクリスティアーノ・ロナウドがこの試合も大活躍。2試合で3ゴールを奪ってレアルのグループステージ突破と、悲願のデシマ(欧州制覇10回目)に大きく貢献。
一方のユベントスは国内では無敵だが、欧州では今一歩打開力に欠けていた印象。現チェルシー指揮官のアントニオ・コンテ監督が試合中に見せるアクションが大きい。
レアル ホーム 2-1
レアル アウェイ 2-2
2014-2015 チャンピオンズリーグ準決勝
1戦目:◯ユベントス 2-1 ●レアル・マドリード
2戦目:△レアル・マドリード 1-1 △ユベントス
コンテからアッレグリに変わっても国内で無敵のユベントス。現在マンチェスター・ユナイテッドにいるポール・ポグバのキープ力やテベスの突破力を武器にレアルを粉砕した試合。レアルよりレンタル加入のアルバロ・モラタが2試合連続で古巣相手にゴールを決めて決勝進出に大きく貢献する。
一方のレアルは決して悪くなかったが、ユベントスの強固な守備の前にオフェンス陣が目立った活躍をすることができず敗退。
過去のスコアを見ても、2点差以上のゲームは僅かに2試合(いずれもユベントス)と、常に接戦になっている。今回も大差が開くことは考えにくい。
マッチプレビュー
レアルの連覇か?ユベントスか?
今回も僅差になると予想。我慢比べの展開になればユベントスが有利だが、どこからでも点が取れるレアル攻撃陣が90分黙ることはない。
注目選手① マルセロ(レアル・マドリード)
レアルの基本システム4-1-2-3で、前線【3】の左に入るクリスティアーノ・ロナウドが、多くの時間を中央でプレーできているのはマルセロの存在が大きい。スタミナ豊富で攻撃参加の質も高く、実はレアルで一番替えの効かない選手。
対峙するのは同じブラジル人のダニエウ・アウヴェス。バルセロナ在籍の頃と違ってユベントスではサイドハーフとしてプレーしており、マッチアップする回数も増えることだろう。
注目選手② セルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)
注目選手③ ジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス)
数々のタイトルを獲得しながら唯一欠けているチャンピオンズリーグのタイトル。今回このチャンスをモノにして、ビッグイヤー(優勝トロフィー)を高々と掲げるブッフォンの姿を見てみたい。優勝すれば、史上最年長のバロンドール獲得もある。
注目選手④ マリオ・マンジュキッチ(ユベントス)
バイエルンやアトレティコを経由して昨シーズンからユベントスでプレーしているマンジュキッチは、毎シーズン20ゴールを奪うストライカーではない。しかし、前線の選手には珍しく守備での貢献度も高く、ユベントスの強固な守備を影で支えている。また、モナコ戦でも奪ったように、ゴールへの嗅覚も高い。
結果予想(希望)
◯ユベントス 2-1 ●レアル・マドリード
感情的にブッフォンに獲って貰いたい気持ちが勝りユベントスとした。その他参考材料としてはこんな感じ。
レアルのポイント
・現在連続得点試合数が61(2017/5/11時点)
・リーグ戦バルセロナとのデッドヒートは最後まで終わらない&1試合多い
ユベントス
・リーグ優勝が確実なので、チャンピオンズリーグ決勝前に選手温存可能
・バルセロナ相手に2試合無失点で終えた守備
名勝負となることに期待したい。